カマウ岬モニュメント

カマウ岬は、国道1A号線の終点であり、Mốc tọa độ GPS 0001(GPS 電子基準点 0001)が設置されているベトナム最南端の地です。

カマウ岬の先端部はカマウケープ国立公園として開発が規制され、マングローブの森と広大な干潟が広がり、ムツゴロウやカニなどが生息して鳥たちが飛び交う自然ゆたかな地になっています。

しかし、半世紀近くまえのベトナム戦争時、 このあたりは 解放戦線と米軍との激しい戦闘が繰り広げられ、解放戦線の補給路を断つために米軍が大量の枯れ葉剤を散布した地域です。植生は回復しても、散布された枯れ葉剤は、2世、3世にわたって被害者を生み出しています。

2019年10月、カマウ市からハイドロジェットボートでカマウ岬の先端まで行き、カマウケープ国立公園内のホームステイに泊まりました。2回に分けて紹介します。続きは、「ベトナム最南端のカマウ岬 Đất Mũi Cà Mau-2」です。

カマウ市から ハイドロジェットボートで2時間45分、カマウ岬へ移動

カマウ市:ボート発着場

カマウ市中心部、QL1Aの Cầu Gành Hào(ガインハオ橋)のすぐ近くに、舟の発着場があります。この発着場から、カマウ岬へ直行するハイドロジェットボートは出発します。

ゆきかう舟

Sông Gành Hào(ガインハオ川)を下り、途中、幾多の運河と合流し、Sông Bảy Háp(バイハップ川)を経て、さらに運河を通ってナムカン市でSông Cửa Lớn(クアロン川)に入ると、すぐに、運河へと左折し、 網の目のように張り巡らされている運河を右に曲がり左に曲がりして、カマウケープ国立公園(Vườn Quốc Gia Mũi Cà Mau)の最深部まで達する2時間45分の川下りです。

途中の町

途中、いくつもの集落・町・街が見えてきます。運河や川が合流するところに、 たいてい集落があります。

停舟場(?)で乗り降りする人、荷物

25人乗りぐらいの小さいボートは集落に立ち寄り、人が乗り降りし、また、荷物の配達や集荷をしながらすすんでいきます。

船旅も終わりに近づいています。
ハイドロジェットボートからの景色

カマウ岬のモニュメント

カマウ岬の先端はマングローブの植林が進んでいるようです。
いくつかのモニュメントがありますが、工事中のところも多く、これから観光施設が出来てくるのでしょう。どうでもいいようなモニュメントの乱立は、やめてほしいです。
カマウ岬を紹介するあるサイトに、「ここは来る価値がない」という書き込みがありました。たしかに、岬に来てモニュメントだけしか見なければ、その書込みと同じ感想だったでしょう。
岬に来て泊まって周辺を見ると、ちがった感想をもちます (これについては、つづきをご覧ください)。

国道1A号線終点のモニュメントĐài quan sát rừng Cà Mau
国道1A号線終点のモニュメントから見た景色
帆船のモニュメント Tượng Đài Mũi Cà Mau
帆船のかたちのモニュメント
帆船のかたちのモニュメント
電子基準点GPS0001のモニュメント(Mốc tọa độ GPS 0001)
ベトナム電子基準点の基準の場所
ベトナム電子基準点の基準の場所
カマウ岬は、工事中
カマウ岬の売店・レストラン
観光用電気自動車

ベトナムの観光地では、5,6年前(あるいは、もっと昔)から、観光用の乗り合い電気自動車が導入されています。ここカマウ岬でも、観光バスの駐車場から岬の歩行エリアまでを、電気自動車が結んでいます。

マングローブの森を歩く体験

岬の突端の狭いエリアに、マングローブの森を歩く体験エリアがありました。細い木の幹をマングローブの木と木のあいだに架け、そこから1mぐらい上に、もっと細い木(枝)を渡して、歩きます。「サルの橋」と呼ばれる、ベトナムの農村、山村でよく見かける「橋」です。
この橋を渡りはじめたのですが、延々つづいていて、終点までなかなかたどり着きません。200m以上あったかもしれません。
戦争のとき、米軍はマングローブのジャングルを歩くのに、さぞ苦労したことでしょう。

カマウ岬で見た看板

つづく

ベトナムの紹介(写真)